◆ 蜜約 ◆







「うぬぅ…鴉め…」
 苦虫を噛み潰したような表情で赤目影虎がつぶやいた。飛鳥の忍「鴉のゴウ」によって赤目勢は甚大な被害を被り兵の士気は著しく低下していた。ゴウの根城に幾度か襲撃をかけてはいるものの未だ朗報は届いていない。
「宇高多を牛耳る前に奴を始末せねばならぬか…」
 大きく息を吐き窓辺に視線を向ける。大きく開け放ったままの戸板の向こうに何者かの影があることに気が付いた。
「何奴じゃ…」
 影虎の声に影の主が姿を現す。赤い忍装束をまとうその姿には見覚えがあった。
「貴様…飛鳥のくのいち…」
「虫の居所が悪いみたいね…」
 足音一つ立てずに影虎に歩み寄る。肩にかかる長い髪を片手で払い除けると板張りの床に膝をつく。
「ふん…原因の一つがやってくるとはな…そうして呑気にしていられるのも今のうちじゃ。今一度兵を向け貴様らの根城なぞ焼き捨ててくれるわ」
「その事なんだけど…兵を引いてくれないかしら…?」
 キヌの言葉に影虎は呆気にとられた。
「笑わせるな…貴様らのせいで我が赤目軍がどれだけの被害を被っていることか…鴉の首を取るまで一兵たりとも引かぬぞ」
「その度に一人残らず返り討ちね。それこそ兵の無駄遣いじゃないかしら…?」
 影虎は言葉に詰まった。確かにゴウのおかげで被った被害は大きい。だが上手く手駒として使えばゴウが赤目の兵以上の働きをするのは目に見えている。
 影虎が立ち上がりゆっくりとキヌに歩み寄る。値踏みするような視線を向けながら脇をすり抜けキヌに背を向けたままつぶやいた。
「じゃが…鴉のしでかした不始末…どうつける…?このまま何も無かった事にはできぬぞ…」
「それは────…」
 背後から影虎の指がキヌの肩に触れた。
「もっとも…それもお主次第────…か…?」


 キヌの細い身体を、影虎の太くがっしりとした腕が背後から抱きすくめた。
「本当に…これで赤目の兵を退いてくれるんでしょうね…」
 諦めを含んだようなキヌの声が影虎に問い掛けた。背後から回された手がキヌの両の乳房をやんわりとまさぐり始める。
「ふん…お主がわしを満足させられれば…鴉のしでかした不始末は大目に見てやっても良かろう…」
 影虎の低い声がキヌの耳元で囁いた。言い終えるや否や、キヌの身体を押し倒し床に這いつくばらせる。腰をつかみ持ち上げる。
「う…く…っ…!」
 影虎の前に尻を突き出すような格好を強いられ、屈辱からキヌがかすかに声を漏らした。着物の裾がまくり上げられ白い肌が露になる。
「ほう…なかなか良い尻をしておるわ…」
 含み笑いを漏らしながら柔らかな尻を撫でる。影虎の熱い息遣いがキヌの肌をくすぐる。ねっとりとした舌先を尻の割れ目に這わせる。ヌルヌルとした舌の感触が割れ目を辿り蕾を探り当てる。濡れた音を立てキヌの蕾を舌先で弄ぶ。
「あぁ…っ…!!イヤ…そんなトコ─────…!!」
「兵を引いて欲しいのであろう…?そら…もっと脚を開かんか…」
 影虎の言葉にキヌがゆるゆると脚を開く。蕾から伝い落ちた影虎の唾液が秘裂まで濡らしていた。
「くくく…ワシの涎か…お主の涎か判らぬな…」
 唾液に濡れた秘裂を指先で撫でる。花弁のようなそれを開かせながら肉芽を指の腹で転がす。滴り落ちた影虎の唾液が滴になり、擦り上げるたび指先がニチャニチャといやらしい音を立てる。
「どれ…奥はどうなっておるかのう…?」
 節くれ立った太い指が強引にねじ込まれ、キヌの身体がビクンと跳ねた。キヌの反応が痛みによるものでない事は影虎も承知していた。愛液の溢れる膣内を、くまなく探るように指をくねらせ、ゆっくりと抜き差しして行く。キヌが微かに吐息を漏らし始める。
 秘裂を指で攻めながら、舌で蕾を舐め上げる。影虎の舌が立てる音と、キヌの秘裂が立てる濡れた音が一際大きく室内に響く。
「指一本では足らんと見えるな…」
 影虎の言葉にキヌが僅かに身体を硬くする。二本の指が膣内に押し込まれた。
「は…ぁ…っ!!だめ…ぇ…!!!もぉ─────…!!」
 指の抜き差しに合わせキヌが腰をくねらせる。白い尻を震わせ、影虎の指をギチギチと締め上げる。


「何じゃ…もう達したか…ワシを満足させるのではなかったのか…?」
 含み笑いを漏らしながら透明な愛液の絡みつく指をゆっくりと秘裂から引き抜いた。袴の下から頭をもたげた肉棒が姿を現す。先端を達したばかりのキヌの秘裂に押し付け、一息に突き入れた。
「ひっ…!!あっ…はぁっ!!あっ…あぁ─────!!」
 達したばかりの敏感な箇所をいきなり貫かれ、堪えきれずに甘い喘ぎを漏らす。影虎のモノが抜き差しされる度、ゴポゴポと音を立て愛液が溢れ内腿を伝い落ちる。
「ほほう…金糸雀と言うだけあって…良い声音で鳴きよるわい…だが────…」
 キヌの腰を引き寄せ奥深くを抉るように押し込んだ。
「あっ…あぁ─────っっ!!」
 悲鳴に近いキヌの声が本丸に響き渡る。
「そのような声を上げれば…兵が聞きつけて来おるぞ…?それとも…兵共も楽しませてやるつもりか…?」
 数人の足音が近づいてくる気配にキヌの全身が総毛立つ。
「やっ…約束…ちが…っ…は…っ…あ…あぁ─────…!!」
 キヌの言葉を遮るように腰を打ちつける。
「ワシを満足させれば…と言った筈じゃ。兵共が喜べばワシも満足出来ると言う物─────…」
 影虎に組み敷かれたキヌの姿に室内に踏み入って来た赤目の兵達の視線が注がれる。
「影虎様─────…!!こっ…これは…」
「ふん…ワシの機嫌を取りに来た飛鳥のくのいちじゃ…。お主等にも楽しませてやりたいとこやつが言うのでな…そら─────…」
 キヌの腕をつかみ上体を引き起こす。着物をはだけさせ、まとっていた鎖帷子も引き剥がす。豊かな乳房が露になり、背後から影虎が突き上げる度タプタプと音を立てて揺れる。居並ぶ兵達が一様にゴクリと唾を飲んだ。
「あいにく下の口は塞がっておるが─────…ここは空いておる…」
 うつむいたキヌの顎に手を掛け上を向かせる。上気した頬と僅かに潤んだ眼が赤目の兵達を更に欲情させる。
「そら…順に楽しむが良いぞ─────…」
 影虎の言葉に促されるように一人の兵が歩み寄り、キヌの顔の前にいきり立った肉棒を突き出す。影虎に顎をつかまれたままでは顔を背けて拒む事もできない。唇を噛み僅かな抵抗を見せる。
「ぬ…?この女…そら、大人しく口を開かぬか…!」
 既に露を漏らしぬるついた先端を促すようにキヌの頬に擦りつける。背後から影虎の含み笑いが聞こえた。
「わしを満足させねば兵は退かぬぞ…?それでも良いのか…?」
 影虎の言葉に噛み締めていた唇から力が失せた。指先で軽く促すと薄く唇を開く。


「そら…もっと口を開け!深く銜え込まぬか…!」
 兵の言葉に大きく口を開くと、同時に喉の奥まで肉棒を押し込まれた。キヌの腕をつかんでいた影虎の手が汗ばむ乳房を弄び、ぷっくりと膨らんだ乳首を押し潰すように指先でこねる。
「ん…んふ…っ…」
 キヌの唇からくぐもった声が漏れる。両脇から別の兵の手が伸びてくる。
「そら…俺のモノも扱いてくれ」
「俺もだ…」
 キヌの両手にそれぞれ膨らみはじめた肉棒を握らせる。肉棒を扱かせる傍らの一人が大きく開いたキヌの内腿を撫で上げ、影虎のモノをくわえ込む秘裂を探る。
「ほう…このくのいち…影虎様をくわえ込んで涎を垂らしておりますぞ…」
「行儀の悪いくのいちじゃ…それ…!」
 キヌの腰をつかみ、影虎がズンと突き上げた。肉棒をくわえさせられたキヌの唇からは喘ぎ声の代わりに唾液が一筋伝い落ちた。
「もっと舌を使わぬか…お主ばかりが楽しむでないぞ…」
 キヌの口中を犯す兵が腰を前後させながら催促する。それに応じるように丹念に舌を這わせ、唇をすぼめながら吸う。
「おぉ…そうじゃ…そやつをさっさとイカせて俺達も早く楽しませてくれ…」
 背後に控える兵の一人が急かす。順が巡ってくるのを待ちきれずに自身で扱き始める者も居た。
「しかし…良い眺めじゃのう…」
 肉棒を扱かせている兵が、影虎に突き上げられる度揺れるキヌの乳房を眺めながら呟いた。手を伸ばし乳房を乱暴につかむ。硬く膨らんだ乳首にむしゃぶりつき、音を立てて吸う。キヌの秘裂をまさぐっていた兵もつられるように乳房にむしゃぶりついた。
 息苦しさと、乳房に与えられる刺激とで肉棒をくわえ込む膣内がきつく収縮する。
「ん?何じゃ…乳を吸われて感じておるのか…?」
 繋がりあった箇所からキヌの変化を感じ取り更に激しく突き上げる。秘裂から溢れた愛液は透明な糸を引き、床に小さな水溜りを作り始めていた。
 背後から伸びてきた影虎の手がキヌの内腿を撫でる。秘裂へと指先を這わせ、探り当てた肉芽を執拗にこねる。
「んぅ…っ…んっ────!!!」
 キヌの身体がビクビクと痙攣する。
「何じゃ…またワシより先にイッてしまったか…?しょうのない奴じゃのう…順を待つ兵も居る事じゃ…そろそろワシも────…」
 肉棒を食い千切らんばかりに締め付けてくる膣内へ抜き差しを繰り返す。
「おぉ…俺もイキそうじゃぁ…────…吸え…!吸ってくれ!!」
 キヌの頭を引き寄せ根元までくわえさせる。口中で肉棒がビクビクと脈打ち勢い良く精液が放たれた。音を立てて吸いながら粘液を飲み干す。
 次いで膣内の奥深くまで押し込まれた影虎の肉棒が爆ぜた。最後の一滴まで精を搾り出し、一息つくとゆっくりと引き抜く。秘裂から溢れ出す精液が床に零れ落ちる。
「金糸雀よ…お主も存分に楽しむが良いぞ…まだ宴は始まったばかりじゃ────…」
 キヌの耳元で囁くと立ち上がり踵を返す。
「そら、お主等も楽しむが良いぞ」
 粘液のまとわりつく肉棒をそのままに、上座にどっかりと腰を下ろしあぐらをかく。影虎の声を合図に、周囲に控えていた兵がキヌを取り囲む。
「早く代わらぬか…!」
 つい今しがたキヌの口中に解き放ち、放心していた兵を押し退け、さっきまで自身のモノを扱いていた兵が割り込んでくる。キヌの身体を押し倒し、両足を肩に担ぎ上げる。
「おっ…おい!待て!次は俺の番だぞ!!」
「何を言うか!俺が先だ!!」
 キヌの乳房に吸い付いていた兵が同時に抗議する。
「ふん…さんざん扱かれて果てる寸前だろうに…そっちで出せばよかろう。このくのいち、先刻も美味そうに飲み干しておったではないか」
 キヌに扱かせていた二人が顔を見合わせる。
「それも良いか…」
「そら…お主の好きなだけ飲ませてやるぞ…」
 顔の両脇にはちきれんばかりに膨らんだ肉棒が迫る。こじ開けられた口中に温い精液が解き放たれると同時に、キヌの膣内に勢い良く肉棒が押し込まれた。






◆ 続…? ◆