喉元にあてた小刀を横に引く。鮮血が舞い見張りの浪人が彩女の足元にくずれ落ちた。
「まったく…何だってあたしがこんな黴臭いとこに来なくちゃいけないのさ…」
刀に付いた血を振り払い、薄暗がりの中を急ぐ。闇の中から獣の咆哮が微かに聞こえてきた。
薄暗い牢の中に金属の擦れ合う音が微かに響いた。身体を拘束する幾重にも巻かれた鎖が煩わしかった。
『何か掴めるかと思って捕らえられてみたものの…大した収穫は無かったな…。そろそろ抜け出すか…。』
力丸が鎖を外そうとして身を捩った時、背後から断末魔の悲鳴が聞こえた。振り返ると牢の外では見張りに付けら
れていた偶という賊が倒れていた。月明かりの中、見覚えのある人影が浮かび上がる。
「彩女…。」
捕らわれた忍を危険を冒してまで助けるなどありえない…それが暗黙の掟だった。
「忍の掟…忘れた訳ではあるまい…?」
小刀を鞘に収めた彩女をたしなめる様に溜息混じりに呟いた。
「掟破りはあたしの信条…殿様に感謝するんだね。」
牢の鍵を開け、格子を開く。
「殿が…?」
「そうさ。お前が捕まって拷問受けてるから助けに行って来いって…。…何さ?」
彩女の答えに少し困惑したような表情を浮かべる。
「殿には…山中にある地下牢の所在を突き止めると報せてあるはずなんだが…。牢の所在は捕まるのが手っ取り早
いかとおもって…な…。俺はまた…お前が勝手に来た物だとばっかり…。」
「勝手になんて…来る訳無いだろ!!…だっ…だれがお前の心配なんてするか…っ!!!」
拗ねた様な顔をして横を向く。また一つ、力丸が溜息をつき立ち上がる。身体を拘束していた鎖が鈍い音を立てて
床に落ちた。腕をさすりながら彩女に視線を向ける。
「…心配なぞしないにしても…殿の前でそんな顔をしたのは確かだろうな。」
手を伸ばし彩女の顎を掴んだ。顔を上げさせ少し怒ったような、バツの悪そうな彩女の顔を眺める。
「お前はすぐ表情に出るからな…大方殿の前でも─────…。」
力丸と視線が絡んだ。『すぐに戻る』そう言って任務に出た力丸が、捕らわれているらしいとの話を漏れ聞いた。す
ぐにでも確かめに行きたかったが、忍の掟が脳裏を掠め彩女の判断を鈍らせた。そんな彩女の様子を見兼ねた松之 信が力丸救出の任を与えたのだった。
「っ…うるさいなぁっ!!帰るよ!!もう任務終わったんだから!!任務でもなけりゃこんな黴臭いとこ誰が来るもんかっ!!!」
何もかも見透かされているような視線に耐えかねて力丸の手を振り払う。踵を返し一歩踏み出す前に背後から抱き
締められた。いきなりの事に力丸の腕の中で身体を硬くする。
「殿の前でもそんな…物欲しそうな顔をしたのか…?」
耳元で囁かれ、顔が熱くなる。徐々に速くなる彩女の心臓の鼓動が、ぴったりと身体を密着させる力丸にも伝わっ
てくる。 ![]()
「誰が…っっ!!!離せ!!馬鹿っっ!!!」
逃れようともがく腕を難無くすり抜け、力丸の手が上衣の中に入り込む。乳房を優しく撫でると彩女が僅かに身体を
硬くする。久しく触れられていない彩女の身体は、少しの刺激にも敏感に反応する。
「久しぶりだな…お前の肌の匂い…」
首筋に唇を這わせ軽く歯を立てる。力丸の腕を振り解こうとする手から徐々に力が抜けていく。彩女の身体を格子
に押し付け、袴を引き下ろす。牢の中の薄暗がりに白い肌が浮かび上がった。柔らかな尻を撫で背後から肉棒を押し 当てると、彩女の身体がビクリと震えた。
「触れてもいないのに…もう溢れてるぞ…彩女…。」
肉棒の先端で花芯をなぞると既に熱を帯びたそこからねっとりと愛液が溢れ出し、腰を押し進めると拒む事無く力丸
を受け入れていく。奥深くまで押し込み、動きを止める。
「…っ…ぁあ…っ…!!お前だって…こんな…っ…いつもより…硬く…っ…んぅ…っ!!」
ビクビクと脈打つ肉棒が彩女の内側を抉る感触に身を震わせた。
「いつもより…硬いか…?」
力丸の問いかけに彩女が小さく頷く。尻をなぞっていた手が脇腹を辿り乳房を弄び始める。硬くなった突起を指の間
に挟みこみ、軽く力を入れてやると彩女の唇から吐息が漏れた。
「いつもより…イイ…って事か…?」
背後で力丸の含み笑いが聞こえた。羞恥に唇を噛み横目で睨む。彩女の頬に力丸の唇が触れた。
「おまえなんか…もぉ…っ…絶対助けに来てやらない…か…ら…っ…!!!」
「口先より…こっちのほうがずっと素直じゃないか…?」
「ば…っ…ばかっっ…!!!…ひぁ…っ!!…あっ…あぁ…っ…!!」
濡れた音を立てて肉棒が抜き差しされる。背後から伸びてきた手が茂みを分け、指の腹で肉芽を転がす。溢れた
愛液が力丸の指先に絡みついてくる。
「りき…ま…る…っ…!!…っや…もっと…ゆっくり動いてぇ…っ…!!」
与えられる刺激に反応し、とめどなく喘ぎ声を漏らす。肉棒が彩女の柔らかな肉壁を押し広げ、擦り上げる度に愛
液が溢れ出し牢内にむせ返る様な雌の匂いが漂う。彩女の胸をまさぐっていた手が這い上がってきて唇を塞ぐ。声を 漏らすことを抑圧される事で彩女の中でよりいっそう快感が昂る。
「あまり…良い声出すな…」
唇を塞ぐ指を彩女が軽く噛む。
「ど…して…?見張りなら…皆…っ…誰も…聴いてなんか…っ…んっ…あっ…あぁうっ…!!!」
「そうじゃ無い…こっちが…イキそうになる…」
力丸が動く度くぐもった声を漏らし、唇を塞ぐ指にきつく歯を立てる。そんな彩女の反応を楽しむように激しく腰を打ち
付けていく。力丸の指を噛む唇から徐々に力が抜け、より深く力丸を迎え入れるよう腰を突き出し脚を開く。ネチネチ と湿った音が狭い牢内にこだまする。
「ひっ…ぃ…いいよ…イッて…。奥に…全部ちょうだい…」
力丸の手の下で甘えるような声で切れ切れに呟いた。彩女の身体を這い回っていた手が腰に添えられる。勢い良
く肉棒が引き抜かれ、再び根元まで押し込まれる。全身が貫かれるような快感に彩女の膝が震える。しがみつく牢 の格子がギシギシと軋んだ音を立てた。
「りき…ま…る…早く…っ…!!はや…っ…あ…っ…あぁ…!!!」
彩女が達するのと同時に、奥深くで肉棒が膨らみ爆ぜた。注ぎ込まれる精液が彩女の内側を満たしていく。
「彩女…」
背後から抱き締め、首筋に顔をうずめる。ほんのりと上気した彩女の肌の匂いと、柔らかな髪の感触が心地良かっ
た。名残惜しげに肉棒を引き抜くと彩女の太股を伝い精液が滴り落ちた。
「お前が…悪いんだからな…」
力丸に向き直り格子にもたれかかったまま彩女が拗ねたように呟いた。
「お前が…任務なんかさっさと片付けて帰ってくりゃいいのに…余計な仕事までしてさ…だからこんな…」
「ふ…それは悪い事をしたな…」
彩女の髪を優しく撫で、先刻までの行為の名残で濡れた睫毛に唇を寄せる。力丸の首に彩女の腕が絡みついてく
る。柔らかな唇が力丸のそれを塞いだ。求められるままに舌を受け入れ、絡め合う。濡れた音を立て、唇が解放され る。唾液に濡れた彩女の唇を指で拭ってやる。
「帰るか…」
着衣の乱れを正そうとする力丸の手を彩女が制止する。
「汚れてる…」
力丸の下肢に視線を落とし呟く。萎えた肉棒は彩女の愛液にまみれ、てらてらと光っていた。
「お前の所為だろう…」
「だから…きれいに…するから…」
恥ずかしげに呟くと、力丸の前にゆっくりと屈み込んだ。先刻まで彩女の内側を掻き混ぜていた肉棒に、丹念に舌
を這わせ愛液を舐め取っていく。彩女の舌の感触に力丸の身体が疼き、肉棒が徐々に硬さを取り戻していく。
「もう…きれいになっただろう…」
「きれいになったけど…また…」
力丸の硬さを確かめるように両手で包み込み優しく握る。彩女の唾液に濡れた肉棒は掌の中で熱く脈打っていた。
竿を扱きながら先端を口に含み舌を這わせる。下腹部で蠢く彩女の頭にそっと手を伸ばし、柔らかな髪を撫でた。
「…もっと…奥まで含んでくれ…」
彩女が小さく頷いた。ぬるりとした感触が肉棒を包む。肉壁に締め付けられるのとは違う、温い口中が心地良かっ
た。唾液の糸を引き、彩女の口中から肉棒が解放される。
「…もぉ…イキそう…?」
はちきれんばかりに膨らんだ肉棒を両手で包み込み、上目遣いに問いかけた。
「あぁ…挿れるか…?」
力丸の問いかけに小さく首を横に振り、肉棒の先端を舌先でちろちろとくすぐる。
「いい…このまま…飲みたい…」
肉棒を口中に含み唇をすぼめ、扱くように抜き差しする。彩女の唇が立てるいやらしい音が一際大きく牢内に響く。
「彩女…本当に…いいのか…?」
答える代わりに力丸のモノを奥深くまで銜え込みきつく吸った。
「彩…っ…!!!」
堪えきれず果てた。口中に勢い良く注ぎ込まれる精液を、彩女が残らず舌の上に受け止める。
「彩女…もう…いいぞ…」
肉棒に絡みついてくる舌の感触に耐えかねて頭を押し退けようとする。温い口中から解放され、力丸が一つ息を吐
いた。ひんやりとした外気が肉棒を包む。含んだ精液を飲み干す音が、静かな牢内に小さく響いた。 ![]()
「誰かさんの所為で帰るの遅くなったじゃないか。」
城への帰路の途中、力丸の背中に向かって呟いた。
「お前が物欲しそうな顔するからだろう。わざわざ黴臭い牢まで来て貰ったんだ…ご褒美のつもりだったんだがな
…。」
振り返りもせずに言い放つ。
「…なっ…何がご褒美だよ!!!やっぱ…お前なんか助けに来なきゃ良かった…。」
ふいと横を向き唇を尖らせる。
「そぉ冷たいこと言うなよ。戻ったら一緒に風呂入ってやるから。」
「風呂じゃないだろ。さっさと殿様に報告にでも行きゃ良いじゃないか!!!」
ふと立ち止まり、彩女を振り返る。
「お前の匂いの染み付いた身体で…殿の御前に行けるか?背中くらい流せ。」
顔を赤らめ力丸を睨む彩女などお構いなく、スタスタと歩いて行く。
「…口できれいにしてくれてもいいぞ。…さっきみたく。」
彩女に背を向けたまま呟いた。振り返らなくても彩女が耳まで赤くしてるのが判る。
「…もぉ二度とお前なんか助けに行かないからな…。絶対行かないからなっっ!!!」
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